【漢方小話】木が丸ごと生薬になるパワフル植物、「桑(クワ)」

突然ですが、僕の日課。それは毎朝我が子と行く朝散歩。以前は朝ランニングだった日課は、朝からパワフルな子どもたちと一緒に行く朝散歩へと進化(?)しました。近所のガジュマルのエネルギーをもらい、1日のスタートを切るいい日課になっています。そのお散歩ルートにあるのがこちら。

桑の木!

小さい頃から僕も実をとって食べていました。最近はマルベリーなんてお洒落な呼び方もされていて、比較的身近な木としてご存知の方も多いのではないでしょうか。

クワは葉、実、根、枝それぞれが薬効を持つ生薬になるのです。

最も活用されているのが桑白皮(そうはくひ)。冬に収穫した根の皮をむいて天日干ししたものです。

これが使われている処方の一つが
「五虎湯」です。

肺の熱を冷ます作用があり、咳止めとして用いられます。

ちなみに咳といっても、激しい咳や痰の絡む咳、空咳、と様々ですよね。中医学では、咳の原因を見定めてから服用する処方を決めていきます。症状がでた際はまず屋嘉比薬局にご相談くださいね^ ^

他にも、
葉は桑葉(そうよう)、
実は桑椹(そうじん)、
枝は桑枝(そうし)と呼ばれ、
風邪の処方(桑菊湯)などに用いられています。

葉は蚕の餌として有名ですが、フラボノイドを含むお茶として楽しんだり、桑の実はアントシアニンを含み腎を補うサプリ的な感覚で取り入れられたりしています。
ご近所の薬局のおじさんは、小さい頃新芽を天ぷらにして食べていたそうですよ!美味しそう〜! 昨年大きな台風でこの桑の木の葉が全て枯れ落ちてしまったのですが、3日後には新芽が溢れているのを見て、桑の木の生命力の強さを感じました。

1歳の息子もこの通り、自分で収穫してもりもり食べています。

身近にある植物が、こんな風に僕たちの体にいい作用があるなんて、植物の見方が変わりませんか?

これからも漢方を身近に感じてもらえるお話をお届けしたいと思っています!

K作